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8BOOKsには約1万冊の本が並んでいます
#本をひらくとき と題したこの企画では
8BOOKsにご来館される方々のおすすめの一冊をご紹介
これから8BOOKsで何を読もうかな?
どんな本が私にぴったりかな?
と思った時は、#本をひらくとき を参考にしてください
もちろん、紹介した本はすべて
8BOOKs SENDAIでお読みいただけますよ
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“今回紹介する本”
『君のクイズ』
著 者:小川哲
出 版:朝日新聞出版
紹介者:人との距離に悩む社会人5年目
クイズ番組「Q-1グランプリ」の決勝戦。
あと1問で優勝が決まる瞬間、「ゼロ文字押し」で正解を回答した優勝者・本庄絆。
彼がなぜ、出題者が問題を読む前に正解することができたのかを主人公・三島玲央の視点で謎解いていく誰も死なないミステリー小説。
ページをめくるたびに「なぜ、本庄絆はゼロ文字押しで正解できたのか」というクイズへの答えに近づいていく。その期待感で自然とページをめくる手に力が入ります。
クイズを競技として取り組んでいるプレイヤーならではの表現「クイズが生きている」「僕はクイズの内側からクイズのことを見ている」など、クイズに心血を注いできた主人公だから言えるのであろう言葉がいくつもちりばめられています。
その言葉のチョイスには何かを極めた人特有の、どこか確信めいた感覚が潜んでいる気がして、何かを極めたことのない私でさえもどこか納得させられるような響きがあります。
主人公の頭の中の考えの移り変わりのスピード感が気持ち良く、その速度に合わせてどんどん読み進めることができる一冊。読書にあまり馴染みのない人にもおすすめしたい作品です。
記事を書いた人
山田
デザイン企画
1996年生まれ。宮城県石巻出身、仙台在住。京都造形芸術大学(現・京都芸術大学)空間演出デザイン学科卒。8BOOKsではデザインに関わる仕事を担っている。遠出が極端に苦手だが、散歩は好きで、引っ越しの回数は人より多い。
好きな作家
三浦綾子
高瀬準子
町田康
モーパッサン