(https://8books.jp/event/detail/5716/)
このイベントに至るまで、私、学生部の大沼がどんな考えを凝らして、どんな準備過程を辿ったのか、
みなさんにお話ししたいと思います。
どうして古着だったのか
私の中では、一番自分を表現できる分野は“ファッション”だと思っているんです。
理由は、単純ですが視覚的に一番多く入るため、!
自分らしさを鎧のように身にまとっている感覚です。
その中でも、様々な人の手に渡り、
人の想いがより多く込められて巡り歩いていることから、
古着に思い入れを持っています。
服との出会い、これまでの自分
私は自分の好きなものを発信することに臆病な気持ちがあります。
人からどう思われるか、否定されたらどうしよう、
ハードルが高く感じ、自分にはどうせできないのではないかと思うことも。
完璧主義もあいまって、しっかりとしなくてはという責任感が、
さまざまな物事において自分にブレーキを掛けます。
素直に純粋な考えではいられない、濁った気持ちの自分に占拠されていました。
そんな時に大学2年生でアパレルのアルバイトに挑戦し、普段は着ることのない鮮や
かの色のスカートに出会ったとき、「自分も着れるかも…!」と実感できたことが、私の中では大きな起点でした。
そこから好みのブランドに統一感が出てきたりと、“好き”が確立していくはっきりとした感覚を抱いていました。
自信をつけるために被写体にも挑戦したんです、自分はどんな表現ができるのか見てみたくて。
-被写体に挑戦したときの写真
イベントとして“心温まる空間”を創りたい
個人メディアで何を発信したいかと考えた際に、
“心温まる空間創りをしたい”という思いが強かったです。
しかし、それはどのようなものなのか…。
先ほどまで述べたこんな自分と向き合い、心温まる空間について考えたとき、
好きなものを共感しあえる場所ができたらと想像していました。
そして自分が創る空間で、
共通のものを通して人と人とがつながる場面や、
新しいものとの出会いを通して新しい自分に気づく場面が生まれることなど。
整理してひとまとめにすることがとても大変だと感じるくらいに、想像は膨らみ続けていました。
そこで、自分が好きで思い入れのある古着をメインとした、イベント企画に取り組むことを決めました。
<約4か月にわたる準備>
2月
企画をし始めたときは、先ほどもお話ししたように、自分の中で膨らむイメージ像の整理に奮闘していました。
どんな雰囲気を創りたいか、そのためにはどんな準備を、どれくらいの期間で行うか。
自分の理想を頭の隅から隅まですべて掘り起こして、参考にしたい画像などの情報収集に加え、文章や絵など様々な形で絞り出していく。
はじめは8BOOKsのウエディングルーム※を使用した一室のみでのイベントを予定していたんです。
裁縫やパッチワークや、フラワーアレンジメントをしてお部屋を飾る、そこに古着を置いて、マネキンにトータルコーディネートを組んでディスプレイする。
8BOOKsの館内に普段とは違う雰囲気の空間を作り、そこに人が集うイメージで。
立ち寄った方同士がつながっていくきっかけになるような場所にしたいなと、まだ不鮮明ではありますが自分が一人で作れる、身の丈に合った規模感を意識した結果でした。
このように臆病になっており、現実的かどうか、人は来てくれるのかなどと、1人での企画には常に不安定さが伴っていました。
しかし、その次の月には方針がガラッと変わり、私が自分自身に勝手に設定した身の丈を簡単に超えてしまう規模感になるということを、この時の私はまだ知りません。
※2023年5月現在ウエディングルームはご利用いただけません。
3月
このイベントを進める主要メンバーとして、山中くんがここで仲間入りしてくれました!
山中くんは仙台のストリートスナップの企画を進めており、
ファッションというカテゴリで8BOOKsを舞台に何かしようと考えているメンバーです。
山中くんの企画について少し紹介すると
「街の雰囲気はファッションに表れるのではないか。派手さが光り、サブカル的要素も受容されていて活気のあるイメージの東京の雰囲気に比べ、
仙台は街として利便性に富み活気溢れるが、潜在化しているように見える…。その潜在化しているファッション文化をここに集めたスナップを通し、撮って、聞いて、伝えたい!」
という思いを持って取り組んでいます。
素敵な方向性の企画に私も刺激を受けていました。
私のイベントの中で、山中くんのスナップへの参加者も集う流れを作ることで、仲間が増えて私の熱量は高まるばかり。
その後、私たちだけではなく社員さんの意見も加わり、ウエディングルームだけを使用したイベントから、
8BOOKsの1階部分全てを使い、仙台の古着屋さんを集めたマルシェのようなイベントに規模が大きく変わりました!
ここまで決まったところで、
・タイトルや目的などのイベント概要決め
・当日参加いただくお店のオファー
から本格始動です。
イベント概要においては、私たち2人の企画への想いから企画の目的までまとめ上げました。
しかし、タイトルに関してはなかなか決まらず、最終的にはお店のオファーを行う4月末に決まったんです。
さらに、館内レイアウトやディスプレイ方法を模索するために服を持参して、現実的なイメージができる資料作成に励んでいました。
-本棚に服が置かれている光景は新鮮ですね
お店のオファーでは、仙台を拠点としていらっしゃる店舗に限定することで、素敵な古着屋さんとそこに集まる方々の好きなものに対する熱量を8BOOKsに集め
仙台の魅力として改めてアピールしたいという目的を持ち、私たちが選んでお声がけをさせていただいておりました。
営業の分野として、自分たちの思いをより詳しく理解してもらいやすいように伝えるべく、春木さんとシュミレーションを重ね、お話をする猛特訓を受けていました。
4月
店舗オファーに力を入れた期間です。
あらかじめDMでアポイントメントを取ってから直接お店を回り、イベント説明のために計15店舗を回り終えるまで、3週間ほどかかりました。
学業と両立しながら、どれだけ丁寧に時間をかけることができるかという点に苦戦していました。
苦戦すると同時に、参加について様々なご回答をいただく中で、引き続き大切にしたい部分や改善点についても沢山考えることができ、とても勉強になった時間です。
一つのお店を回るごとに緊張していたので、説明も急ぎ口調になってしまっていたかもしれないなど、帰りの電車の中でいつも一人反省会を開きます。
そのように自分の力不足な部分に落ち込むことも多かったのですが、社会人になったときのために備えて、
もっと打たれ強くならなくてはいけないと自分を鼓舞できたような気もしていました。
それから4月末にはポスター作成に追われていました。
タイトル決めの時と同様に、ポスターイメージがなかなか固まらず、頭を抱えていました。
自分のイメージを伝えつつ、イベントのコンセプトも伝わるようにしなくてはと、ぐるぐる考え、脳みそをフル回転させる日々です。
(イベントまでの過程を漫画に=https://www.instagram.com/p/Crx05AghiW3/?igshid=MzRlODBiNWFlZA)
学生部のInstagram投稿でひよりさんが漫画で表現してくれました!
イメージが決まっていても、細かな構想部分にしっくりとくる考えが至らず、どうしても時間がかかってしまいます。
自分のそんな部分にも少し嫌悪感を抱いたり。
マイナスにもプラスにも、気持ちに起伏を持ちながら取り組んでいました。
最終構成を山田さん、イラストをひよりちゃんに仕上げていただき、無事ポスターの完成。
急ピッチで対応いただいた結果、素晴らしく素敵なポスターでイベントの告知をすることができました!
5月
いよいよ本番も迫ってきて、5月に入ってからは毎日どきどきとしていました。
ここでまだまだ施設の活用の余地があるのではないかと、8BOOKsの館内デザイン・設計を担当いただいた方々の一人である高橋さんにアドバイスをいただき、新発見。
〇キャットウォークの下の部分にハンガーを掛けられること
〇円型のステージのようなバンク部分にマネキンを並べること
〇スペースを大きく開けて動線確保
このアイディアにより、空間のイメージが一気に変わりより活気のあるイベントになると、明確に形になっていく過程を目にして、とても緊張が増しました。
同時に心が躍る感覚にもなり、ハラハラドキドキとする日ばかりでしたが楽しみな気持ちをやっと抱くことができました。
さらに、このイベントにコーヒーの新ジャンルを取り入れてくださるアマヤドリ珈琲さん
が加わり、イベントの密度もどんどん増していきます。
本に、古着に、珈琲。
より様々な方が“好き”を共有できる空間にバージョンアップしていきました。
幅が広がっていくことに、とても嬉しい気持ちになった瞬間のことを今でも覚えています。
体制が整いつつあるところで、ポスターやDM等を用いての集客段階に入ります。
8BOOKs、店舗の方々総出でDM配布、SNSで発信をしていきます。
その中で、イベントに興味を持っていただけたときや、Instagramで反応いただけた際も本当に嬉しかったです。
店舗の方々にも同じ熱量でこのイベント準備に携わっていただき、感謝の気持ちでいっぱいでした。
イベント企画・準備において沢山の葛藤をしてきたため、
感情の起伏が伝われば良いなと思い、様々な場面を事細かく書きました。
振り返ると4か月もの準備過程があったことに自分でも驚いています。
イベント内容も、空間レイアウトも…、
様々な方の力をお借りしてイベントのトータルコーディネートをしていました。
このように迎えたイベント本番はどんなものになったのでしょうか。
次回の記事ではイベント当日の様子を細かくお伝えします!
記事を書いた人
大沼
8BOOKs SENDAI学生部
2002年、宮城県出身。現在は東北福祉大学の学生。精神保健福祉士を目指して勉強中。通ったことが無い道優先で進み、1日中ひたすら歩けるほどのお散歩マニア。
多趣味でじっとしていられない性格もあり、スケジュール帳のページを毎月ぱんぱんにしてしまうことが癖。
何事も冒険心を抱えて、どこまでも行きます。
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